専門分野
胸部外科
呼吸器外科専門研修連携施設であり、肺癌、縦隔腫瘍、気胸、膿胸などの呼吸器外科疾患の診断と治療を広く行っています。手術はほとんどすべて鏡視下で行っており、肺癌では、患者さんの状態によっては区域切除、部分切除などの縮小手術を採用することで低侵襲化を図っています。切除不能な肺癌ではがん遺伝子の変異などの情報をもとにして化学療法を積極的に行っています。
消化器外科
消化器外科専門医修練施設、日本胃癌学会認定施設であり、食道から直腸・肛門・肝・胆・膵・脾の治療と鼠径ヘルニアや腹壁瘢痕ヘルニアの手術を行っています。胆嚢、ヘルニア、虫垂炎、胃癌、大腸癌、肝外側区域切除や部分切除、食道癌、イレウスなどには、ほとんど鏡視下手術を行っています。
循環器外科
日本脈管学会研修指定施設・腹部ステントグラフト実施施設、浅大腿動脈ステントグラフト実施施設、下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術実施施設であり、腹部大動脈瘤、閉塞性動脈疾患、静脈瘤や深部静脈血栓症などの診断と治療を行っています。低侵襲な血管内治療だけでなく、足関節レベルへのバイパス術など高度な技術が必要な手術も行っております。また弾性ストッキング・圧迫療法コンダクターが常勤しており下肢の浮腫のある患者さんの治療を行っています。
乳腺・内分泌外科
日本乳癌学会の認定施設、乳腺専門研修カリキュラム実施施設、遺伝性乳癌卵巣癌総合診療協力施設であり、乳癌や甲状腺癌の診断と治療を行っております。乳癌の診断にはトモシンセシスを併用したマンモグラフィやエコーガイド下細胞診(FNAC)、針生検(CNB)、吸引式組織生検(VAB)を導入しています。遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)の拾い上げからBRCA1/2遺伝子検査まで行い、陽性の場合には山口大学附属病院の遺伝・がんゲノム診療外来へご紹介し遺伝カウンセリングを実施しております。また陽性の方のサーベイランスとして造影乳房MRI検査も施行しております。早期乳癌には整容性を考慮した乳房温存手術や機能温存および低侵襲なセンチネルリンパ節生検術を取り入れています。オンコタイプDXで術後化学療法の要否を検討することもあります。進行癌に対しては術前化学療法を積極的に行い腫瘍縮小と乳房温存率向上を目指しています。乳房再建は形成外科医と連携しています。
小児外科
新生児を除いた小児の手術(鼠径ヘルニア、虫垂炎など)を行っています。鼠径ヘルニア手術は1泊2日で行っています。
その他
外科・消化器内科・放射線科との合同カンファレンスを毎週1回、外科・循環器内科とのカンファレンスを毎月1回行うことで治療方針や治療上の問題点を共有しています。更に、HCU、外科病棟、手術室、リハビリスタッフと臨床工学技士が参加する術前・術後カンファレンスを、毎週2回行うことで周術期を安全に乗り切る努力をしています。 消火器がんや肺がんの切除不能進行・再発癌症例に対しての化学療法も年間のべ約1,000例と積極的に行っています。